近鉄道明寺線は2018年3月24日で開業120年を迎えます。120年前の日本と言えば明治時代後半、日清戦争と日露戦争のちょうど間ぐらいです。なかなかすごい時期に開業していますね。
道明寺線は柏原~道明寺間わずか2.2キロの短い路線ですが、実は近鉄で最初に開業した最も古い路線なのです。
1898年に柏原駅から道明寺駅を経由して古市駅まで結ぶ河陽鉄道が開通。この河陽鉄道が合併などを経て近鉄道明寺線となります。
今回は開業120周年を迎える近鉄最古の路線、道明寺線を紹介いたします。
近鉄道明寺線の沿革
道明寺線の始まりは河陽鉄道が高野山、道明寺参りを見込んで、1898年に柏原~古市駅間4.3キロを開業したことから始まります。
その後富田林まで延伸しますが、翌1899年に河陽鉄道は破綻。路線は河南鉄道に引き継がれ、河内長野まで延伸されます。

道明寺駅から出発した車両
1919年、河南鉄道は大阪市内への乗り入れを目指し、社名を「大阪鉄道」に変更。道明寺駅から阿倍野方面へ路線を延伸する事になります。
その結果、柏原~道明寺部分は本線から外れ支線になってしまいます。これが現在の近鉄道明寺線になります。路線が道明寺駅から直角にカーブしているのはそのせいです。
大阪鉄道はその後、近鉄の前身となる、大阪電気軌道に合併されてしまいます。その大阪電気軌道が更に合併を繰り返し、社名を変え近畿日本鉄道と名乗ることになります。
最近の近鉄は養老線、伊賀線、北勢線などを譲渡して少し総路線距離は短くなりましたが、それでも私鉄では最も長いの約500キロの路線距離を誇る鉄道です。(私鉄でもJRを除く)
近鉄の路線に占める道明寺線の割合は1%以下しかありませんが、巨大な近鉄もこの短い路線から始まったんですね。
120周年イベント
近鉄は道明寺線120周年を記念してイベントを開催します。
開催日は2018年3月24日(土)。場所は柏原、道明寺、古市の各駅。
当日は記念切符、記念品の販売や各種イベントが開催されます。
まとめ
大阪から近場でローカル線の旅を楽しむことができるのが近鉄道明寺線良いところです。
ガタゴトゆられ車窓から大和川、生駒山系、金剛山系を眺め、道明寺付近で古墳や道明寺参りを楽しむのもいいかもしれませんね。
近鉄道明寺線データ
開 業:1898年3月24日
路線距離:2.2km
所在地:大阪府藤井寺市、柏原市
保有駅:道明寺駅〜柏原南口駅〜柏原駅
線路数:単線
開 業:1898年3月24日