千早赤阪村 千早赤阪村の神社仏閣

金峰神社|ちょっと驚きの入口とは・・・〜千早赤坂村〜

金峰神社の正面

南河内の神社を紹介する「となりの鎮守様」シリーズ。今回は、南河内郡千早赤阪村吉年にある「金峰神社(きんぶじんじゃ)」です。




金峰神社は謎に包まれた神社で、いつ誰に創建されたのか分かっていません。

ただ金峰神社の建つ吉年(よどし)地区は、鎌倉時代末期に楠木正成により吉年城が築城されるなど、歴史ある地区として知られています。

そんな歴史的な場所に建つ金峰神社とは、どんな神社なのか?今回は、千早赤阪村吉年にある「金峰神社」を紹介します。

吉年と吉年城(高塚山塞)

金峰神社の建つ吉年(よどし)地区は、富田林市と接する千早赤阪村の北西部に存在します。現在は吉年と書きますが、昔は「淀子」とも書かれていたようです。

村の8割を山林が占める千早赤阪村ですが、吉年地区も山林の多い地域となっています。金峰神社は標高299.5mの高塚山に建ち、吉年地区の産土神として崇められています。




かつて高塚山には「吉年城(高塚山塞)」が築城されており、金峰神社はこの城跡に建てられています。

吉年城は赤阪城塞群の一つで、楠木正成が赤阪城防衛のために築城したといわれています。

楠木正成像

観心寺にある楠木正成像

吉年城からは、北に「下赤阪城」、東に「上赤阪城」、南東に「千早城」、北西に「嶽山城」を一望。この地は、戦況の把握がしやすく、予備兵力を置く地に適した地だったのではないでしょうか。

下赤坂城

下赤阪城跡

ただ、1333年の幕府軍と楠木軍による「上赤阪城の戦い」「千早城の戦い」において、吉年城がどのように機能したかは記されていません。




のちに吉年城が歴史上に登場するのは、1461年に起こった「嶽山城の戦い」です。当時、河内国守護である畠山家は、畠山義就と畠山政長が激しく対立していました。

嶽山城跡

富田林市にある嶽山城跡(別名:龍泉寺城跡)

畠山義就打倒のため、幕府の支援を受けた畠山政長は河内国に侵攻。それに対し、畠山義就は嶽山城に籠城し、戦いは2年以上続きます。

合戦は嶽山城の周囲にもおよび、吉年でも義就軍と政長軍が激突。この戦いで、政長側の益田兼堯という武将が功績をあげたと記されています。




これ以降、吉年城の記録はなく、廃城状態だったと思われます。

金峰神社とは

創建時の金峰神社は、高塚山の麓にありましたが、墓地建設のために現在地に移設されたと記録にあります。金峰神社の詳しい創建はよくわかっていませんが、楠木正成は、築城した城の近くに鎮守の社を築いています。

・烏帽子形城=烏帽子形八幡神社
・嶽山城=大将軍祠
・金胎寺城=西代神社
・千早城=千早神社

もしかすると金峰神社は、吉年城の鎮守として創建されたのかもしれません。




主祭神である「勾大兄廣國押武金日命」は第27代天皇の安閑天皇を指します。もともと蔵王権現を祭っていましたが、明治時代の神仏分離により、蔵王権現と同一視されていた安閑天皇を祭ったようです。

安閑天皇陵

羽曳野市にある「安閑天皇陵」

蔵王権現を祭るお寺として吉野にある「金峯山寺」がよく知られています。漢字は少し異なりますが、金峰神社の由来には金峯山寺が関係していたのかもしれません。




創建から近代までの歴史は、よくわかっていません。1970年(明治40年)、神社合祀政策により千早神社に合祀。しかし1950年(昭和25年)12月15日、氏子たちにより旧社地に復社。社殿を新築し、現在に至ります。

金峰神社に行ってみました

車で訪問したかったので、Googleマップで見た感じ金峰神社周辺に駐車場が見つかりませんでした。ネットで調べてみると、千早赤阪村を紹介する「ちあかポータル」に金峰神社へは「B&G海洋センター」の駐車場が利用可能と記載されているので、今回はこちらに車を停めさせて頂きました。




ちなみにB&G海洋センターは、体育館、プール、テニスコート、キャンプ場などのあるスポーツ施設です。

金峰神社のおよそ位置は、Googleマップで分かりますが詳しい道がわからずウロウロ。周辺を歩いていると「金峰神社」とかかれた矢印を発見。

金峰神社の案内板

矢印の先をみると、なかなかの坂道が待ち構えていました。確かに山の上に向かっている感じはあります。

金峰神社へ続く道

しばらく歩くも神社に続く道が見つからず不安になりながら歩いていると、またもや「金峰神社」と書かれた矢印を発見。非常に助かります。

金峰神社の案内板

さらに少し進むと、住宅が集まった場所に出てきました。この辺りが集落の一番高い場所ですが、これ以上進むと下り坂。おかしいなと思い地元の方に尋ねて、神社の入り口を教えて頂きました。




個人宅の入口と思っていた坂道が神社への道で、よくみれば「金峰神社」と書かれた案内板もありました。

金峰神社の入口

金峰神社の案内板

この坂道を登るも、神社への道が分からずウロウロと。先ほど道を教えたくれたの方がみかねて「コッチコッチ」と教えてくれた道がこれ。

金峰神社の入口

えっ、この隙間????

家と倉庫のわずかな隙間という衝撃的な入口。本当にここから入っていいのかとためらいながら進むと、その先は普通に山道でした。

金峰神社の参道

2~3分ほど山道を登り、開けた場所が高塚山の山頂のようです。標高が約300mということで、富田林市で一番高い「金胎寺山」とほぼ同じ高さ。

高塚山の山頂

今は木々が生い茂り、周囲はほとんど見渡せませんが、これだけの標高があると、赤阪城、嶽山城、千早城の様子も把握しやすいのではないでしょうか。




といっても、ここまで歩いた感じでは吉年城の遺構らしきものは特に見当たりませんでした。

山頂を少し歩くと鳥居が見えて、金峰神社に到着です。山の中にある神社というと鬱蒼としたイメージですが、開けた場所にあるのでとても明るい雰囲気。

金峰神社の鳥居

境内に入ろうと思いましたが、なんと入口にはイノシシよけと思われる柵が取り付けられていました。どうやら開閉できるタイプの柵ではないので、中に入ることはできないようです。

金峰神社の猪よけ柵

幸い、鳥居の正面が本殿になっているので、ここから参拝。本殿隣に建つ小さな社には、歓喜天・熊野権現・菅原道真が祭られているとのこと。

金峰神社の本殿

歓喜天はあまり聞き慣れない神様ですが、ヒンドゥー教のガネーシャが由来とされ、仏教の守護神として日本にやってた神様。ガネーシャが象の姿をしていることから、頭が象、体が人の2人が抱き合った姿をしているそうです。




南河内で歓喜天を祭る神社は、他に河南町にある鴨習太神社ぐらいではないでしょうか。

鴨習太神社の拝殿

河南町にある「鴨習太神社」

改めて柵の外から境内を見渡してみると、鳥居の左側に手水舎が置かれています。側面のブロックは比較的新しい感じで、しっかり管理されているようです。

金峰神社の手水舎

右側には社務所か倉庫のような建物が建てられています。

金峰神社の社務所

社殿の手前には案内板が建てられていますが、ここからではよく見えません。幸い、Google Mapに過去に撮影された内容がアップされているので、内容はそちらから確認できます。

金峰神社の境内

金峰神社近くに三角点が設置されているそうですが、中に入られないため見つけることができません。

境内は、大変美しく維持されており、地元の方に大切にされている神社でした。

まとめ

金峰神社の境内

今回は、千早赤坂村吉年にある「金峰神社」を紹介しました。創建について謎が多い金峰神社ですが、主祭神の勾大兄廣國押武金日命をはじめ、熊野権現、歓喜天といい神仏習合の色合いを強いようです。




あと、神社の入口がかなり独特なのが印象的で、これを見ただけでも大満足でした。

アクセスと駐車場

・公共交通機関

富田林駅

近鉄長野線「富田林駅」下車。金剛バス「千早ロープウェイ前方面」のバスに乗り「消防分署前停留所」にて下車。南へ歩くと左右に道が分かれているので、右の道を進みます。少し歩くと再び左右に道が分かれているので、右の道を進みます。長い坂を歩くと、吉年地区に着きます。




・自動車
金峰神社に駐車場はありません。千早赤阪村を紹介するポータルサイトによると、金峰神社から徒歩5分ほどの場所にある「B&G海洋センター」の駐車場を利用してよいとのこと。

周辺スポット

・下赤阪城跡

下赤坂城

金峰神社より車で5分程の場所にある城跡。楠木正成が築城した「楠木七城」の一つで、現在は美しい棚田で知られています。

・上赤阪城跡

上赤阪城跡の本丸

金峰神社から車で10分程の場所にある城跡。楠木正成が築城した「楠木七城」の一つで、ハイキングコースにもなっています。本丸跡からは素晴らしい眺望が楽しめます。

・嶽山城跡

嶽山城跡

金峰神社から車で10分程の場所にある城跡。富田林かんぽの宿の裏手に存在しますが、あまり訪れる人もおらず、道が茂みで分かりにくいので注意が必要です。

・楠妣庵観音寺

楠妣庵観音寺

金峰神社から車で5分程の場所にあるお寺。楠木正成の妻である久子が、夫と息子の菩提を弔い、晩年を過ごしたといわれています。

金峰神社データ


住所:大阪府南河内郡千早赤阪村吉年159
祭神:勾大兄廣國押武金日命(安閑天皇)・歓喜天・熊野権現・菅原道真
旧社格:村社
式内社:なし
参考資料:
・大阪府神社名鑑
・郷土史の研究


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