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辛國神社|南河内屈指の美しい参道【御朱印】〜 藤井寺市・駐車場〜

辛國神社

南河内の神社を紹介する「となりの鎮守様シリーズ」。今回は藤井寺市藤井寺にある「辛國神社(からくにじんじゃ)」です。神社の静かな参道をブラブラと歩いていると、心が落ち着き癒やされた気持ちになりませんか?

藤井寺市にある辛國神社は「大阪みどりの百選」にも選ばれた、南河内屈指の美しい参道を有しています。美しい参道と辛國神社の歴史とはどんなものなのか?今回は、藤井寺市にある「辛國神社」を紹介します。

辛國神社の由来

社伝によると辛國神社は、約1500前、に創建といわれている神社。藤井寺周辺を支配していた「物部氏」が祖神である「饒速日命(ニギハヤヒ)」を祭ったのが由来とされています。

辛國神社

「延喜式神名帳」にも記載された式内社であり、延喜式神名帳が編纂された927年よりも前には創建されていたようです。建立された当時は現在より北西の恵美坂にあったと言われ、旧地には神社にまつわる地名がいくつか残っています。


物部氏の力が衰えると、物部氏の同族である辛國連が祭祀の中心となり「辛國神社」と称しました。「辛國」は「唐国」「韓国」と通じるところがあり、渡来人系の一族と関係があるのではないかとも言われています。

辛國神社

室町時代に入り河内の守護となった畠山基国が社領として200石寄進し、現在の場所に社殿を造営しています。その際、奈良の春日大社から「天児屋命(アマノコヤネノミコト)」を合祀。辛國神社に隣する「春日丘」という地名は、春日大社から合祀された名残とも言われています。

畠山基国は能登、越中、河内、紀伊の守護であり、畠山氏として初めて管領に就任した有能な武将でした。

畠山基国
畠山基国

辛國神社に土地を寄進するかわりに春日大社から分祀し、当時大和の国で大きな力を持っていた春日大社の影響力を背景に、河内における地盤を固めようとしたのかもしれません。

1872(明治5年)に村社に列します。1908年(明治41年)2月に葛井寺の一角にあった長野神社が辛國神社に合祀され、祭神に素戔嗚尊が加わります。現在参道の途中にある鳥居は「長野神社」の鳥居とのこと。

辛國神社の鳥居

現在の辛國神社

辛國神社の入り口。ここから参道が始まります。ただ長い参道というのはよくありますが、直線で平らにドーンと奥行きのある参道というのは意外に珍しいのではないでしょうか?

辛國神社

豊かな緑が両側を覆っていますが、参道は幅が広く圧迫感は全然感じられません。参道は綺麗に掃き清められており、非常に気持ちよく参道を歩けます。

辛國神社

辛國神社の参道は1989年に「大阪みどりの百選」にも選ばれています。

辛國神社

「大阪みどりの百選」とは公式ホームページによると下記のようにあります。

府民の皆さんに郷土の優れたみどりの景観を再発見し、みどりに対する関心と大阪への愛着を深めていただこうと、平成元年に山のみどりや鎮守の森、都市公園、水辺のみどり、巨木などのみどりの景観を府民の方々に投票していただき、25万7千通を超える投票の中から百個所を選定しました。

参道途中にある石の鳥居。こちらは明治時代に葛井寺内にあった長野神社が辛國神社に合祀された際に移設された鳥居だそうです。手前の狛犬も長野神社のものだったのでしょうか?

辛國神社

鳥居を抜けてさらに進むと、右側に立派な手水舎が存在します。

辛國神社の手水舎

その隣にある摂社「春日稲荷神社」。

辛國神社の春日稲荷神社

拝殿の右奥にある摂社「春日天満宮」。平成5年に北野天満宮より菅原道真を勘定して建てられたもの。

辛國神社の春日天満宮

本殿には絶えず人が参拝しており、地元でも非常に大切にされているということが感じられました。

辛國神社
辛國神社

毎年7月16日(宵宮)・17日(本宮)に行われる夏祭りでは夜店が並び多くの人でにぎわいます。また10月に行われる秋祭りでは氏子地区のだんじりが集まり、大いににぎわいます。

御朱印

御朱印手書き
初穂料300円
辛國神社 御朱印

辛國神社データ

神社名辛國神社
住所大阪府藤井寺市藤井寺1丁目19−14
祭神饒速日命・天児屋根命・素盞嗚命
摂社春日稲荷神社・春日天満宮
旧社格村社
式内社式内小社
祭礼・1月1日:祭旦祭
・2月上旬:節分祭り
・3月節分の日:春日稲荷祭(初干祭)
・5月25日:春日天満宮 例祭
・6月30日:水無月の大祓式
・7月17日:夏祭
・10月17日:秋祭
・10月:奉納コンサート
・12月:新嘗祭
・12月31日:年越しの大祓式/新春万燈籠
参考資料案内板

アクセスと駐車場

・公共交通機関
近鉄南大阪線「藤井寺駅」下車。南側出口から線路沿いに東へ歩くと商店街があります。そこから商店街に沿って南にあるくと、葛井寺の西門が見えてきます。さらに南へ進むと、辛國神社が見えてきます。

・自動車
辛國神社には駐車場が存在します。

周辺スポット

・紫雲山 葛井寺
辛國神社から徒歩約3分の場所にあるお寺。葛井氏が創建したと言われるお寺で、古い歴史を持ちます。御本尊である千手観音像は文字通り1000本以上の手を持ち、国宝に指定されています。

・仲哀天皇陵/岡ミサンザイ古墳
辛國神社から徒歩約10分の場所にある前方後円墳。応神天皇の父である「仲哀天皇」が祭られているとされる古墳です。

・アイセルシュラホール
仲哀天皇陵から徒歩約7分の場所にある施設。館内にある歴史展示ゾーンには藤井寺市で発掘された品が展示されています。また、敷地内には近年移設された「藤の森古墳」の石室が保存されています。


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