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誉田八幡宮|応神天皇陵に唯一入ることができる「お渡り」とは?~羽曳野市・お祭り・国宝~

羽曳野市にある誉田八幡宮では、毎年9月15日に「お渡り」と言う儀式が行われます。

一般的に「お渡り」とは神輿(みこし)に乗った御神体を御旅所と言われる目的地まで巡礼する儀式とされます。神社ごとに内容は異なりますが、住吉大社「住吉祭り」、若宮神社「春日若宮おん祭」など各地で「お渡り」が行われています。




誉田八幡宮の「お渡り」では神輿が、百舌鳥古市古墳群の一つである、応神天皇陵へ巡礼します。宮内庁管理のため入ることが禁じられている応神天皇陵ですが「お渡り」の時だけは一般参拝者も古墳の濠まで入ることができます。

誉田八幡宮とは

誉田八幡宮は全国で最も古い八幡宮として知られています。隣にある誉田御廟山古墳に眠る応神天皇を祭るために、社が建てられたことが誉田八幡宮の始まりと言われています。後の時代に応神天皇が戦いの神様として崇められ、誉田八幡宮は歴代の権力者に保護されて現在に至ります。

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お渡り

お渡りは毎年9月15日の「秋季大祭」に行われます。朝から様々な神事が行われると共に、多くの出店で境内は賑わいます。

メインの「お渡り」は夜8時にスタート。まず拝殿の電気か消え、儀式が行われます。

その後、拝殿より猿田彦を始め、鉾や弓を持つお供、稚児が続き、最後に神輿が登場します。記紀によると猿田彦は天孫光臨の際に、高天原の神を地上に先導する役を務めた神です。お渡りの先導を務めるのも、そんな言い伝えから来ているのかもしれません。

この神輿の正式名称は「塵地螺鈿金銅装神輿(ちりじらでんこんどうそうしんよ)」と呼ばれています。鎌倉時代初期に源頼朝より寄進されたもので、現存する神輿の中で最古のものとして国宝に指定されています。

神輿は応神天皇陵に向かいますが、道中で一度止まり神輿を固定します。「お渡り」では神輿の下をくぐると御利益があると言われています。神輿くぐりのために参拝者は随分前から並んでおり、その列は正面入口の鳥居付近まで続いています。

列に並んでいる人たちがくぐり終えるのに30分近くかかったでしょうか。列が短くなったところで私もくぐらせていただきました。

再び神輿は担がれて応神天皇陵の方へ向かいます。応神天皇陵と誉田八幡宮の間には放生川という小さな川が流れており、大きなアーチが特徴的な太鼓橋がかけられています。かつてはこの橋を神輿を担いで渡っていましたが、橋の老朽化により現在は隣の平坦な橋を渡ります。

神輿と参拝者は橋を渡り、応神天皇陵の濠へとたどり着きます。かつては応神天皇陵後円部にあったお堂まで登り運んでいたそうです。

濠において神事が執り行われると、最初はザワついていた雰囲気も徐々に静かになります。暗闇の中で祝詞、笛の音、虫の声が響く雰囲気はまさに神域と感じずにはいられません。

まとめ

濠までとはいえ、宮内庁管理の天皇陵に入ることができるのはこの行事だけなので、貴重な機会と言えます。

由緒ある国宝の神輿のご利益と、普段入ることができない応神天皇陵での神事を体験されてみてはいかがでしょうか?



誉田八幡宮データ

住 所:大阪府羽曳野市誉田3丁目-2-8
駐車場:あり
アクセス:近鉄南大阪線 古市駅 徒歩5分
URL:http://www012.upp.so-net.ne.jp/kondagu/
祭 神:応神天皇
摂 社:安産社・当宗神社(式内社)・姫待稲荷社・恵比寿社
祭 礼:1月/歳旦祭 5月/夏祭り 9月/秋季大祭(お渡り)
旧社格:府社

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