南河内にある古墳を紹介していく「ぶら古墳シリーズ」。今回は、羽曳野市にある「誉田丸山古墳」です。百舌鳥古市古墳の一つで世界文化遺産リスト「33-2」に登録されています。
一見普通の古墳に見えますが、この誉田丸山古墳から国宝に指定されたという非常に珍しい宝物が出土しています。その宝物とはいったいどんなものなのか?今回は、羽曳野市にある「誉田丸山古墳」を紹介します。
誉田丸山古墳とは
誉田丸山古墳は全長50m、高さ7mの5世紀前半に築造された円墳。
宮内庁により「応神天皇恵我之荘藻伏岡陵の域内陪塚」とされており、中に入ることはできません。
周囲には堀を巡らし、墳丘には葺石が施されています。周辺からは円筒埴輪や形象埴輪が出土。詳しい調査ができないため、埋葬施設については不明となっています。応神天皇陵の脇から誉田丸山古墳の覗いてみると、円筒埴輪が横たわって並んでいました。さて、これはどちらの古墳の円筒埴輪なんでしょうか?
国宝「金銅透彫鞍金具」と誉田丸山古墳
誉田丸山古墳は応神天皇陵遥拝所の東側に存在します。と言っても、案内板もなく端から見たら応神天皇陵と一体化しているので、古墳と気づく人は少ないかもしれません。
そんな地味な誉田丸山古墳ですが、ある物が出土した事により有名になります。それは1848年8月に2具の金銅透彫鞍金具と、金銅轡鏡板、金銅花形辻金具、鹿角装刀残闕、鉄鏃、鎧等残闕などが見つかったのです。
金銅透彫鞍金具は海外からもたらされ、日本最古級の馬具と考えられられています。作りの精巧さと意匠の壮麗な点で貴重な資料ともなっています。
これほど優れた鞍金具は他に例が無く、発掘された2具の鞍金具は国宝に指定。現在は応神天皇陵の南側にある誉田八幡宮にて保管されています。
肝心の古墳は、木が生い茂り見てもよく分からない状態です。東馬塚古墳のように墳丘が分かればいいのですが…
誉田丸山古墳データ
古墳名 | 誉田丸山古墳 |
住所 | 大阪府羽曳野市誉田6丁目11‐8 |
墳形 | 円墳 |
全長 | 50m |
高さ | 7m |
築造時期 | 5世紀前半 |
被葬者 | 不明 |
埋葬施設 | 不明 |
出土物 | |
参考資料 |
アクセス
近鉄南大阪線「道明寺駅」もしくは「土師ノ里駅」より徒歩約15分。
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