津堂城山古墳は、世界文化遺産に指定されている巨大前方後円墳です。また、イベントや美しい花の観賞、子供たちの遊び場として市民からも親しまれています。
そんな津堂城山古墳ですが、長年の風雨により墳丘は削られ、表土があらわになる個所が増えています。
そこで藤井寺市では、ふるさと納税を活用した津堂城山古墳修繕プロジェクトをスタートしました。
私の子供も津堂城山古墳で遊んだこともあり、思い出のある古墳です。そこで私も少額ながら、このプロジェクトに参加しました。
プロジェクトはふるさと納税制度を利用しており、参加者にはプロジェクトにふさわしい返礼も用意されています。
津堂城山古墳修繕プロジェクトとはどんなものなのか?今回は、この津堂城山古墳修繕プロジェクトについて紹介します。
津堂城山古墳とは
津堂城山古墳は、4世紀末に築造されたとされる前方後円墳。百舌・古市古墳群の中で初期に築造された古墳と考えられています。
允恭天皇の陵墓参考地とされており、墳頂部のみ宮内庁により管理されています。
ただ、古墳の築造時期と允恭天皇の時代が合わず、允恭天皇の陵とは考えられていません。現在、藤井寺市土師ノ里にある市ノ山古墳が、宮内庁により允恭天皇陵に比定されています。
墳丘の全長は210mですが、消滅した外濠を含めると400mもの規模を有しており、大王(天皇)クラスが埋葬されていると考えられています。
埋葬施設は竪穴式石室で、石室内からは長持形石棺が出土。また周辺からは水鳥形埴輪をはじめ、家形・盾形・衣蓋形、靫型などの形象埴輪や円筒埴輪などが見つかっています。
長持形石棺のレプリカと石室を覆う天井石が、津堂城山古墳に隣接する史跡城山古墳ガイダンス棟「まほらしろやま」に展示されています。
埋葬者については不明ですが、古墳の規模や、水鳥形埴輪の出土から「日本武尊(ヤマトタケル)の墓」との説もあります。
津堂城山古墳修繕プロジェクト
現在、墳丘の斜面が削れて木の根などが、あらわになっています。今回のプロジェクトで集めた資金は、土のうを並べその上に植生シートを被せるために利用。この処置により、草が根をはり土壌は安定し、墳丘の崩れを防ぎます。
今回のプロジェクトは、一般的なクラウドファンディングではなく、ふるさと納税制度を活用しています。そのため、寄付の扱いとなり税額控除の対象です。
ふるさと納税は、合計寄付額から2,000円を引いた額について、所得税と住民税から控除(還付)を受けることが可能。
例えば、5,000円寄付すると2,000円を引いた3,000円分税金が安くなります。ワンストップ特例制度があるため、確定申告不要です。
ただし、控除上限額は収入や家族構成によって異なります。気になる場合は、ふるさと納税サイトで控除上限額を調べてからにしましょう。
「ふるさと納税」還付・控除限度額計算シミュレーション
ふるさと納税の返礼品として、寄付者の名前が入った札が、津堂城山古墳すぐ横のガイダンス棟「まほらしろやま」に掲示されます。
寄付募集期間は2019年10月2日~12月31日の91日間。
下記のサイトからプロジェクトに参加できます。
ふるさとチョイス ガバメントクラウドファンディング
世界遺産になった「身近に親しめる古墳」津堂城山古墳を修繕して、未来に残していきたい!
世界文化遺産登録をキッカケに、古墳に興味を持つ人も増えています。中に入れる古墳として、これからも美しい姿を後世に残していきたいですね。