南河内の古墳を紹介する「ぶら古墳シリーズ」。今回は、南河内郡太子町葉室にある「モンド神塚古墳」です。「神塚」とつくカッコいい古墳名ですが、実は古墳ではないとの説も…実際のモンド神塚古墳はどんなものなのか?今回は、南河内郡太子町葉室にある「モンド神塚古墳」を紹介します。
モンド神塚古墳とは
モンド神塚古墳が属する葉室古墳群は、科長古墳群に含まれる支群のひとつ。科長古墳群には、聖徳太子、推古天皇など飛鳥時代の古墳があることから「王陵の谷」とも呼ばれています。葉室古墳群も、飛鳥時代に築造された終末古墳で構成。葉室古墳群には大規模な古墳が多く、王族もしくは大貴族の墓ともいわれています。
モンド神塚古墳は、葉室古墳群にある釜戸塚古墳の北側に存在します。ただ、古墳から横穴式石室の石材や、遺物が全く出土していません。そのため「そもそも古墳ではない」との説も。
仮に古墳ならば、直径30m以内の円墳と考えられています。
モンド神塚古墳に行ってみました
葉室古墳群は、葉室公園として整備されており、駐車場も完備。ただ、駐車場への道幅は狭く、ガードレールもありません。さらに道の両端は、斜面になっており、駐車場に停めるだけで、かなりスリルが味わえます。葉室古墳群は、ミカン畑になったり、掘り返されたりと、保存状態はあまりよくありません。モンド神塚古墳も例外ではなく、かつて墳丘に、ミカン畑があったそうです。
駐車場に車を停めると、北側にあるのが「釜戸塚古墳」。こちらも、かつてミカン畑だったようで、モンド神塚古墳とは、ミカン畑兄弟。数年前までは、草木がしげった古墳でしたが、いまはサッパリ。
徒歩で駐車場へ至る道を戻り、少し西へ歩いた右側に「モンド神塚古墳」があります。
資料によっては「モンド塚古墳」とも記されています。個人的には「モンド神塚古墳」のほうが中二的な名前なので、こちらを推したいところ。しかし「モンド」って、なんの意味なんでしょうね・・・
おそらく、中には入られません。特に案内板もなく、古墳と知らなければ、空き地にしか見えないでしょう。私も、何度かこの道を通っていますが、古墳と知ったのは最近です。まあ、そもそも古墳ではないのかもしれませんが。
こちらが古墳の南西側。トップクラスにカッコいい古墳名ですが、「う~ん、土の塊ですね」という感じです。
全国には、16万基ほど古墳が存在します。実は古墳じゃなかった…なんてことも結構あるのかもしれませんね。
モンド神塚古墳データ
古墳名 | モンド神塚古墳(モンド塚古墳) |
住所 | 大阪府南河内郡太子町大字葉室1320 |
墳形 | 不明 |
全長 | 不明 |
高さ | 不明 |
築造時期 | 不明 |
埋葬施設 | 不明 |
被葬者 | 不明 |
参考資料 | 太子町の古墳墓【太子町教育委員会】 |
アクセスと駐車場
・公共交通機関
近鉄長野線「喜志駅」下車。金剛バス太子葉室循環線に乗車し「葉室」バス停下車。バス停より徒歩約3分。
・自動車
国道170号外環状線「栗ヶ池大橋西交差点」を東へ曲がります。府道32号美原太子線を10分程道なりに走り「上宮学園南交差点」を右折。府道33号富田林太子線を道なりに走り「近つ飛鳥博物館」の看板のある交差点を右折。つきあたりを右折し、すぐに葉室公園があります。
葉室公園に2台ほどの停められる駐車場があります。ただ駐車場への道がかなり狭いので注意が必要です。
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