大谷古墳群 | ちょっと変わった案内板が・・・ぶら古墳 Vol.31 〜羽曳野市 飛鳥千塚古墳群〜

大谷古墳群南河内にある古墳を紹介していく「ぶら古墳シリーズ」。第31回は羽曳野市にある「大谷古墳群」です。 羽曳野市東部の寺山・鉢伏山周辺に広がる「飛鳥千塚古墳群」の一つ。

大谷古墳群とは

大谷古墳群グレープヒルスポーツ公園の造成工事前の調査で発見された6基の古墳群。発見時にはすでに墳丘は大きく流出し、石室も上半分がなくなっていました。埋葬施設はすべて横穴式石室。古墳の背後には溝が掘られており、開口部は南側を向いていました。




古墳からは須恵器、土師器、鉄器、炊飯具を模したミニチュア土器など数多くの副葬品が出土。中でも炊飯具を模したミニチュア土器は、渡来系の風習と関連すると言われています。駒ヶ谷周辺は渡来系有力一族「飛鳥戸氏」の本拠地でもあり、渡来系の氏族が祭られている可能性があります。

現在の大谷古墳群

大谷古墳群現在は、保存状態の良かった2号墳と3号墳、6号墳が存在します。3、6号墳は移設整備さているため、発見された場所とは異なる配置となっています。

大谷古墳群2号墳は直径24mの方墳。3つ並んだ古墳の中でも一回り大きく立派な姿をしています。副葬品としてミニチュア炊飯器セット、石棺の破片、木棺に使用された鉄くぎも見つかっています。

この石室から石棺は見つかっていませんが、初葬は木棺で埋葬され、最終的に石棺で埋葬されたのではないかと言われています。

天井石は使い道がありそうだから持っていかれるのも分かるんですが、石棺なんて誰が持って帰るんでしょうね・・・

大谷古墳群こちらの仲良くくっついている古墳のうち、手前が3号墳、奥が6号墳になります。大谷古墳群3号墳は直径13mの方墳。2号墳よりも一回り小さいサイズで2号墳の後に築造。石室から副葬品はあまり出てこなかったようです。

大谷古墳群6号墳は10mほどの方墳か円墳。3号墳よりもさらに小さく、2号墳の半分以下のサイズになります。3号墳と接して築造されており、その部分には石列が置かれていたそうです。3号墳の埋葬者と近しい人物が埋葬されていたのかもしれません。

説明版を見る限り、同じ古墳群内でも埋葬方法として石棺と木棺で分かれているようです。

「なんであいつが石棺で俺が木棺なんだ!」

というクレームが出てきそうなものですが、古墳のサイズなどを考えると身分の差で使い分けがあったのでしょうか?

大谷古墳群6号墳の背後の5号墳があった付近は、展望台になっています。街側は木々が茂っており全く景色は見えませんが、グランドの少年野球と大谷古墳群は一望できます。大谷古墳群

大谷古墳群

展望台と2号墳の間に大谷古墳群全体の解説とミニチュア模型が置かれています。これを見ると大谷古墳群の全容が一目でわかるという新設設計。大谷古墳群

飛鳥千塚古墳群は案内板があまり無いですが、大谷古墳群はかなり丁寧に説明されているのが嬉しいですね。

ミニチュア模型を眺めているとちょっと気になるところを発見。大谷古墳群

大谷古墳群何故かピンポイントで海ぞく船!!!

帆船とか蒸気船とかではなく海賊船なんですね・・・地味にツボにハマったところで帰らせていただきました。



アクセス

最寄り駅は近鉄吉野線「駒ヶ谷駅」になりますが、そこからの公共交通機関はありません。車の場合グレープヒルスポーツ公園内の駐車場に止めることが可能です。

グレープヒルスポーツ公園には3基からなる三ツ塚古墳群も存在します。そのうちの1基が近くで石室を確認することが出来ます。残り2基はブドウ畑内に存在するため遠目でしか確認はできません。

グレープヒルスポーツ公園の北側にある「はびきの中央霊園」内には「切戸1号墳」と「鉢伏山西峰古墳」が存在し、羽曳野市が一望できる素敵な光景が楽しめるのでお勧めです。

切戸1号墳 | えっ?霊園内に古墳?その2 ぶら古墳 Vol.23 〜羽曳野市 アクセス〜

鉢伏山西峰古墳 | えっ?霊園内に古墳?その1 ぶら古墳 Vol.22 〜羽曳野市 アクセス〜





大谷古墳群データ

築造の時期:古墳時代後期
所 在 地:大阪府羽曳野市駒ケ谷850番地

古   墳:2号墳
墳   形:円墳
全   長:24m
高   さ:不明
埋葬の施設:横穴式石室

古   墳:3号墳
墳   形:円墳
全   長:13m
高   さ:不明
埋葬の施設:横穴式石室

古   墳:6号墳
墳   形:円墳もしくは方墳
全   長:10m
高   さ:不明
埋葬の施設:横穴式石室