14 允恭天皇陵古墳(いんぎょうてんのうりょうこふん)
連れのヒットポイントがゼロに近づいてきたので、遙拝所を捜すのを断念。眼がすでに死んでます…そう言えばここまでノンストップで回って一度も休憩していなかった…。
幸いなことに案内板は鍋塚古墳から近いところにありました。古墳も200mを越えるとメチャクチャ大きく感じますね。柵ごしだと全体が写真に入り切りませんでした。
允恭天皇陵を見た感想としては「うん、古墳だね!」でした。(自暴自棄)
こちらの古墳には允恭天皇が埋葬されていると言われています。祖父に応神天皇、父に仁徳天皇、兄に履中天皇、反正天皇、息子に安康天皇、雄略天皇がいます。神功皇后の血を引いているからか分かりませんが反正天皇や雄略天皇みたいなチョイチョイ気短な一族がいます。
今は掘に水はありませんが、かつては水をたたえており、允恭天皇陵に住む大蛇と狭山池に住む大蛇との恋愛伝説が民話として残っています。
どうでもいい事なんですが、案内板の近くにアシナガバチが1匹飛び回っており2人で逃げ回っていました。
別 名:市ノ山古墳
墳 形:前方後円墳
全 長:230m
埋 葬 者:允恭天皇
古墳内立入:不可
備 考:全国第19位の大きさ
15 仲姫命陵古墳(なかつひめのみことりょうこふん)
藤井寺市最大の古墳が仲姫命陵古墳です!デカい!大きな堀を備えていますが、水は全然ありません。周囲の土手が高いので比較的全体像が見渡せて気持ちよく古墳が鑑賞できます。ただし柵が…
応神天皇の奥さんである中姫命が埋葬されていると言われています。応神天皇の奥さんという以外にこれといったエピソードがないというネタ泣かせの古墳です。
中姫命のすぐ北側には境内の中を電車が横切るという珍しい澤田八幡神社があります。
別 名:仲ツ山古墳
墳 形:前方後円墳
全 長:290m
埋 葬 者:仲姫命
古墳内立入:不可
備 考:全国第9位の大きさ
16 津堂城山古墳(つどうしろやまこふん)
津堂城山古墳に向かう途中のファミレスで休憩。8月の炎天下4時間ぶっ通しで走り回るのは流石に辛い…。しかし気を取り直してとりあえず6時までに最後の津堂城山古墳に到着!
津堂城山古墳は公園として整備されており、藤井寺市民にとって憩いの場となっています。
津堂城山古墳も仲哀天皇陵、允恭天皇陵、仲姫命陵古墳と並ぶ200mオーバーの大きな古墳なのですが、埋葬者は特定されていません。このサイズだと天皇クラスが考えられており、一説には允恭天皇の陵墓ではないかと言われています。じゃあ、その場合允恭天皇陵には誰が祀られているのだろう・・・
ここには小さな古墳の案内所がありますが、5時までなので入れず…最初に津堂城山古墳からスタートすればよかった…写真に写っているものは案内所と津堂城山古墳から出土した石棺のレプリカです。こんなにデカイんですね・・・
古墳内には津堂八幡神社があります。1566年に高屋城で織田信長と戦った三好康長が建立したと言われています。場所は現在地よりも北側の大和沿いにあったそうですが、江戸時代に大和川の氾濫があったため津堂城山古墳内に移されたようです。
津堂城山古墳は戦国時代に小山城という城が築城されていましたが、織田信長の高屋城攻めの際に落城して燃やされています。その際、全国の善光寺の元祖である小山善光寺も巻き添えを食らい焼失しています。
別 名:なし
墳 形:前方後円墳
全 長:210m
埋 葬 者:不明
古墳内立入:不可
備 考:全国第31位の大きさ
まとめ
半日で古墳16基を回ることができるとわかりましたが、結構キツいです。特に国府台地と呼ばれるエリアへは坂がキツくここで体力が奪われました。
1時から回り始めて終わったのが6時だったので16基回るのに5時間かかりました。中盤はかなり急いで回った為、ゆっくり回ればさらに時間がかかったと思われます。
古墳の形別にまとめると
・前方後円墳・・・8基
・方 墳・・・7基
・円 墳・・・1基
となります。全国的には方墳よりも円墳の方が多いようですが、藤井寺市においては方墳の方が多いようです。
感想として古墳について特に予備知識がなくても中にはいることができる古墳や巨大古墳はテンションが上がります。特に仲哀天皇陵、中姫命古墳は巨大で美しく見応えは十分あります。
逆に小さくて入れない古墳は知らない人にとって興味を持ちようがないという感じです。
古墳について興味が持ちにくい理由として、宮内庁管轄の古墳は中に入って調査することができない、既に盗掘されていて副葬品があまりない、開発により破壊されたなどの理由で古墳に関する情報が少ないというのがあるかもしれません。
また古墳時代について多く書かれている古事記、日本書紀はタイトルはよく知られていますが、内容はあまり知られていないというのも実情だと思います。このあたり時間がかかってでも少しずつ解消できる取り組みが行われていけばと感じます。
登録後の課題も多く残されていると思います。特に古墳の多くが住宅地の中にあることから観光客と住民とのトラブルも予想されます。このあたりも今後の課題になってくると思います。
しかし、古墳がこれほど密集して存在し、街の一部の風景として溶け込んでいるというのも魅力の一つではないでしょうか?
百舌鳥古市古墳群が世界遺産登録に向けて盛り上がってくれば、調査できなかった古墳も調査できるようになるかもしれません。そうすればもっと古墳が面白くなって、古墳に関心を持つ人が増えてくるかもしれませんね。